大学の執行部が交代して、この先数年間のビジョンが作られています。その内容を見てみたところ、「パーソナライズド・ラーニング(学習の個別化)をはじめとする先進的なICT教育」と書かれた箇所に目がとまりました。
これまでは、教員によってパーソナライズされた内容の授業で、均一な(能力や意欲の高い)学習者が想定されていたものを、これからは、ある意味で標準化されたカリキュラム・授業を、不均一な学習者に対して実施できるようにする、という風に逆転する、ということでしょうか。
大人数授業であっても、多少なりとも学びの個別化を指向できないものかと考え、この大福帳.js をはじめたわけですが、このビジョンの成果が問われる時期までには、対面式の大人数授業そのものがずいぶんと減らされることになるのかな、などと想像しています。
また、その頃には、現代的で高度なICTサービスが整備され、「大福帳」のようなツールが使われる場面があったとしても、その運用の様子は現在とは随分違っていることでしょう。例えば、学生の質問や感想などに、人工知能(の類)が的確にコメントを返してくれれば、教員の負担が軽減されるに違いありませんし、教育改善に繋がるデータがその過程から得られることでしょう。
ただ、そんな仕掛けが用意されたとしても、やっぱり、手書き(手打ち)でコメントを返してみたいような気がするのは、私の脳みそが古臭いせいなのでしょうか・・・