2018年12月14日金曜日

大学ICT推進協議会での発表

かれこれ1年前のことになりますが、大学ICT推進協議会の年次大会(広島)でこの大福帳.jsについて発表を行いました。そのときの原稿が一般公開可能な状態になりましたので、ここにリンクを貼っておきます。ご覧いただけましたら幸いです:

オンライン版「大福帳」を用いた授業改善(PDF)

2018年10月1日月曜日

情報サービスの災害への耐性

大福帳.js のサーバーは、さくらのクラウドのIaaS(@石狩データセンター)を使っているのですが、先日の北海道の胆振東部地震の際も、何事も無かったかのように動き続けました(もちろんデータセンターの方々は大変なご苦労をされたに違いありませんが)。

実は、地震の後、北海道が大停電に陥ってから、大福帳.js のサーバーが北海道にあることを思い出すまで、ちょっと間が空いてしまったのですが、ログインしてログをさかのぼって調べても、特に何も障害らしき形跡は見つけられませんでした。

今更ながら、この種の用途での商用クラウドサービスの有り難みを強く感じました。

2018年9月29日土曜日

コースへの登録手続きの簡素化

受講生が大福帳.jsを使いはじめるには、サインアップをまず終えてから、コースに受講登録するためのURLにアクセスする必要があります。サインアップ用とコース登録用の2つのURLを通知された受講生の中には、違いが理解できず、混乱する者もいるようです。

そこで、別の方法として、コース毎に6桁の英数字を割り当て、受講者専用のメニューとして新たに「コースへの登録」を設け、その6桁の英数字を入力することで、コース登録が完了するようにしました。Google Classroomでも、同様の手法が用いられているようです。

従来のURL(二次元コード)での登録も引き続き使うことができますので、使いやすいほうをお選びください。

2018年9月21日金曜日

パーソナライズド・ラーニング

大学の執行部が交代して、この先数年間のビジョンが作られています。その内容を見てみたところ、「パーソナライズド・ラーニング(学習の個別化)をはじめとする先進的なICT教育」と書かれた箇所に目がとまりました。

これまでは、教員によってパーソナライズされた内容の授業で、均一な(能力や意欲の高い)学習者が想定されていたものを、これからは、ある意味で標準化されたカリキュラム・授業を、不均一な学習者に対して実施できるようにする、という風に逆転する、ということでしょうか。

大人数授業であっても、多少なりとも学びの個別化を指向できないものかと考え、この大福帳.js をはじめたわけですが、このビジョンの成果が問われる時期までには、対面式の大人数授業そのものがずいぶんと減らされることになるのかな、などと想像しています。

また、その頃には、現代的で高度なICTサービスが整備され、「大福帳」のようなツールが使われる場面があったとしても、その運用の様子は現在とは随分違っていることでしょう。例えば、学生の質問や感想などに、人工知能(の類)が的確にコメントを返してくれれば、教員の負担が軽減されるに違いありませんし、教育改善に繋がるデータがその過程から得られることでしょう。

ただ、そんな仕掛けが用意されたとしても、やっぱり、手書き(手打ち)でコメントを返してみたいような気がするのは、私の脳みそが古臭いせいなのでしょうか・・・


2018年5月26日土曜日

LTI(Learning Tools Interoperability)への対応

MoodleやSakaiなどのLMSと、様々な教材や学習支援ツールとを連携するための標準規格として、IMSという団体が策定しているLTIがあります。遅ればせながら、大福帳.js もLTI 1.1 に準拠した動作ができるように機能を拡張してみました。

利用の流れ(Moodleの場合)は、以下のとおりです:
  1. 大福帳.js にコースを作成しておきます。コースの「アクセス先情報」を開くと、LTIの設定に関係する項目が、ページの最後あたりに表示されます。
  2. Moodleを開いて、「活動」の中から「外部ツール」を追加します。外部ツールの設定に、大福帳.js で表示される内容(URL, コンシューマキー, 秘密鍵)をコピー&ペーストします。
  3. Moodleの受講生が外部ツールをクリックすると、大福帳.js に自動的に接続され、大福帳への記入とコメントの閲覧ができます。
大福帳.js はLTIの仕組みを通じて、Moodleから受講生の情報を取得し、サインアップと大福帳.jsのコースへの登録、ログインを自動的に行います。つまり、受講生にサインアップやコース登録のためのURL(QRコード)を知らせたり、受講生が手続きを行う手間が省けます。

また、大福帳.js は、受講生の書き込みの状況をMoodleの評定に反映させることもできます。現在のところ、(書き込んだ回数)/(授業の全回数) に基づいて点数を計算するようにしています。

詳しくは、大福帳.js の「ヘルプ」を開いてください。